製品に関する苦情・相談事例

牛革製のリュックサックが破れた!本物の革ではないようだ・・・?

衣料品平成28年度

4か月前に購入したリュックサックが破れてしまった。破面を見たところ段ボールのような材質でできており、購入店に申し出たところ、本革と言われ返品に応じてもらえなかった。納得がいかないので調べてほしい。

現況

相談者から、破れたという革製リュックサックの破片が持ち込まれました。
相談者の話では、ファスナーの部分が大きく破れてしまったとの事でした。

調査

相談品の断面を顕微鏡で拡大して観察したところ、白と茶色の素材でできており、表面は紺色の塗装が施されていることが分かりました。
また、この2層の素材を赤外分光光度計で調査したところ、白い素材は合成樹脂の可能性が高いことが分かりました。
次に蛍光X線分析装置にて、含有金属成分を測定したところ、茶色い素材にはCrクロムが高濃度で検出され、革をなめす工程でクロムが使われることから、クロムなめし革の可能性があることが分かりました。

次に、革にはタンパク質が含まれているため、相談品の茶色い素材の部分について、試薬を使ってタンパク質の検出を行いました。
・ キサントプロテイン反応検査
黄褐色に変化しタンパク質が検出されました。
・ ニンヒドリン反応検査
紫色に変化しタンパク質が検出されました。

結果

調査の結果、茶色い層は本革で、白い層は合成樹脂である可能性が高く、相談品のリュックサックは本革の表面に合成皮革が張り合わされた素材と思われました。
今回は、製品の破片のみの調査でしたが、問題の検討を行うには材質表示や全体の状況を調査する必要があります。