ステンレス鍋でスープを作ると黒い異物が・・・
更新日:2016年10月4日
家庭用品
平成28年度
相談内容
3年ほど前に購入したステンレス製の鍋でコンソメスープを作ると、黒っぽく少し青色に光るような小さな粒状の物がたくさん浮いてくる。
鍋から体に有害なものが出てくるのではないか心配なので調査してほしい。
鍋から体に有害なものが出てくるのではないか心配なので調査してほしい。
テスト結果
現況
相談者から、2個セットになったステンレス製の鍋が持ち込まれました。
調査
1 表面の拡大検査
鍋の底の表面を顕微鏡で拡大して観察したところ、部分的に白く変色が認められ、無数の黒い孔食と呼ばれる腐食 (鉄さび)が観測されました。
2 再現試験
相談者が使用したという野菜とコンソメの素を購入し、実際にこの鍋を使ってスープを作る再現試験を行いました。
その結果、相談者が指摘したものと同じような、黒い粒状のものが発生することが再現できました。
発生した物質の成分を、X線分析顕微鏡を使用して調べたところ、野菜と同じ有機成分と鉄で、特に有害な物質は検出されませんでした。
鍋の底の表面を顕微鏡で拡大して観察したところ、部分的に白く変色が認められ、無数の黒い孔食と呼ばれる腐食 (鉄さび)が観測されました。
2 再現試験
相談者が使用したという野菜とコンソメの素を購入し、実際にこの鍋を使ってスープを作る再現試験を行いました。
その結果、相談者が指摘したものと同じような、黒い粒状のものが発生することが再現できました。
発生した物質の成分を、X線分析顕微鏡を使用して調べたところ、野菜と同じ有機成分と鉄で、特に有害な物質は検出されませんでした。
結果
調査の結果、発生した黒い異物は野菜成分であるタンニンとステンレスに含まれる鉄のが反応して、黒いタンニン鉄が生成されたものであると推定されました。
ステンレスは、鉄とクロムの合金で空気中で、酸素とクロムが反応して表面にさびにくい酸化クロムの不動態コートと呼ばれる皮膜ができて錆にくくなりますが、金属たわしなどの使用によって皮膜が剥がれて、鉄が露出していました。
ステンレスは、鉄とクロムの合金で空気中で、酸素とクロムが反応して表面にさびにくい酸化クロムの不動態コートと呼ばれる皮膜ができて錆にくくなりますが、金属たわしなどの使用によって皮膜が剥がれて、鉄が露出していました。