ドライヤーのコードから火花が出て右手首を火傷した

更新日:2019年6月12日

電化製品

平成28年度

相談内容

1年10か月ほど前に購入したヘアードライヤーを使用していたら、電源コードの本体付根部分より火花が飛び、右手首部分に火傷を負った。
ドライヤーは新しく購入したが、また同じようなことが起こると心配なので、原因を調査してほしい。

テスト結果

現況

電源コードの本体取付けプロテクター部分に焼け跡のあるヘアードライヤーが持ち込まれました。

調査

(1) 外観観察

焼け跡部分のプロテクターを外し、コードの内部を顕微鏡で観察したところ、電線が切断とされていることと、電線の被覆が溶解していることが確認できました。

(2) X線CT検査によるコード内部の確認

電源コードをX線撮影し、内部の電線の状態がどのようになっているか確認を行ったところ、焼け跡部分は完全に断線していることがわかりました。




(3) 電源コードの折り曲げ試験

使用されている電線が十分な強度を持っていることを確認するため、電気用品安全法で定める「折り曲げ試験」を行いました(調査には事故品と同じ仕様のドライヤーを使用しました)。

試験後、事故部付近(プロテクター部分)のX線撮影によりコード内部の状況を確認しましたが、断線は全く見られませんでした。このことから、電源コードは法的な強度を満足していたと言えます。

結果

コードにねじれや曲げのストレスが加わり、電線素線がドライヤー本体出口付近で徐々に断線し、最後に毛髪乾燥時の電流に耐え切れずに一気に加熱溶断し、火花が発生したものと推定されました。

ハッピーからのアドバイス

ドライヤー使用後、電源コードを本体に巻き付けて保管すると、電源コードにねじれのストレスが加わるため、電線素線の切断の原因となります。 ドライヤー本体にコードを巻き付けないようにしましょう。

その他

ヘアドライヤーの取り扱いに注意-発火、火花の発生によるやけどや、髪の毛が吸い込まれて抜けなくなることも-(国民生活センターへのリンク)
http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20161208_1.html

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