ステンレスのやかんでお茶を作ったらお茶が真っ黒に・・・!
更新日:2018年4月23日
住まい
平成28年度
相談内容
ステンレスのやかんを購入してほうじ茶を作ったところ、お茶が真っ黒になった。このやかんから有害なものが出てくるのではないか心配なので、その原因を調査してほしい。
テスト結果
現況
相談者から、問題のやかん、そのやかんで作ったというお茶(右2つ)、他のやかんで作ったというお茶(左端) が持ち込まれました。
調査
ステンレスの主成分は鉄であるためさびやすいですが、製造後に空気中に放置することによって不動態コートと呼ばれる被膜が表面に形成されて、さびにくくなります。
テスターで表面の導通状態を計測することで不動態の状況を調査したところ、不動態コートが剥離した状態であることが分かりました。文部科学省が調査した公表資料によると、お茶にはタンニンの成分が多く含まれていることが分かりました。
結果
調査の結果、お茶が黒くなった原因は、ステンレス製のやかんの表面の不動態コートが剥がれた状態となっており、ステンレスの主成分である鉄がほうじ茶の成分のタンニンと触れることでタンニン鉄が形成され、黒く変色したものと推定されました。
タンニン鉄は、有害な成分ではありませんので、飲んでも差し支えありません。
タンニンの多く含まれる食材を調理する場合は、鉄の含まれていないアルミニウム等の調理器具を使うことで黒くなることを防ぐことができます。
タンニン鉄は、有害な成分ではありませんので、飲んでも差し支えありません。
タンニンの多く含まれる食材を調理する場合は、鉄の含まれていないアルミニウム等の調理器具を使うことで黒くなることを防ぐことができます。