合成樹脂製の湯たんぽから湯が漏れた・・

相談者から、湯が漏れたという合成樹脂製の湯たんぽが持ち込まれました。
目視で確認したところでは、大きな傷などは確認できませんでした。

持参された湯たんぽに湯を入れてみたところ、本体両脇の２箇所の位置から漏水が見られました。


そこで、漏水した部分の状況を確認するため、湯たんぽを輪切りにして断面を拡大して観察したところ、天板と底板の接合部分の左右コーナーに同じように亀裂が入っているのが見つかりました。

調査の結果、湯たんぽの上面から荷重が加わったことによって合成樹脂製天板がたわみ、天板と底板の接合部の力の集中しやすい部分で亀裂が発生したものと推定されました。上面からの荷重は、踏みつけたり使用時に強く足を乗せたことや、落下させたこと等が考えられます。
また、本製品の亀裂の発生した部分の断面形状は、鋭角な窪みのある形状をしているため、応力集中による亀裂が発生しやすいことが知られており、メーカにおいても製造設計における改善が望まれます。