クリーニングでベストの首部が伸びた・・・!

更新日:2018年4月23日

クリーニング

平成28年度

相談内容

知人からプレゼントされたニット製のベストをクリーニングに出したら、首の部分が伸びてしまった。クリーニング業者に補償してもらいたいので、原因を調査してほしい。

テスト結果

現況

相談者から、クリーニングで首の部分が伸びたというニット製のベストが持ち込まれました。製品の表示はアクリル製で洗濯表示は手洗い・ドライクリーニング、アイロン低温布あて、平干しのタグが付いていました。

調査

【材質検査】
相談品の表示はアクリル製となっていますので、薬剤による溶解試験及びフーリエ変換赤外分光光度計によって成分の分析検査を行ったところ、表示どおりアクリル素材であると推定されました。

【寸法測定】
また、メーカーより色違いの新品を借用し、メーカー仕様上の寸法との比較を新品及び相談品でどの程度の差があるか、メジャーで計測して比較を行いました。
その結果、首の部分について、新品はメーカー仕様とほとんど差はありませんでしたが、相談品については長さが17%程伸びており、巾は逆に9%程縮んでいることが分かりました。

結果

今回の試験において、相談品の首の部分については縦方向に伸びていることが確認できましたが、どの過程で伸びたのかを特定することはできませんでした。
アクリルのニット製品は、仕上時の熱で軟化して伸びやすいことや、水洗いやハンガー掛けでも伸びてしまうこともありますので注意が必要です。

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