製品に関する苦情・相談事例

鉄鍋から茶色の物質が発生する・・・

家庭用品平成30年度

 鉄鍋の黒い塗膜が部分的に剥がれてきたため、金属タワシでこすったところ金属光沢の面が現れた。し ばらく使用していたところ、布巾に茶色の物質が付着してくることに気が付いた。この鍋で調理したものを食 べてしまい、健康に問題があるのではないか心配なため、調査してほしい。

結果

 相談者が塗膜を金属タワシで剥離したため、鉄の表面が空気中に露出して錆が発生したものと分かりま した。 昔から調理器具には鉄器が使用されており、酸化鉄が日常的に体内に入っていると考えられ、特に毒性 も指摘されていないことから、相談者が心配するような健康被害は起こらないと思われます。

現況

 相談者から、表面から茶色の物質が発生するとい う小型の鉄鍋と、発生した物質をぬぐい取ったという ガーゼが持ち込まれました。


調査

1 表面の拡大検査

 塗膜の剥がれた鍋の底 部分を顕微鏡で拡大してみ たところ、砂型の鋳型表 面と思われる凹凸の状態 がリアルに観測され、その 表面には茶褐色の付着物 が確認できました。


    

2 成分の分析検査

 塗膜が剥がれた部分に生成された赤褐色の物質を採種し、 その成分を調査したところ、酸化鉄であることが分かりまし た。
 塗膜が剥がれたため、むき出しとなった鉄の表面が錆びて、 酸化鉄が生成されたと思われます。


      成分を分析する装置   

ハッピーくんからのアドバイス

 市販されている金属調理器具には、防錆塗装、不働態コート、テフロン加工、アルマイト加工などの手 法で防錆加工が施されています。 従って、焦げ付きなどをとるため、金属たわしなどで強くこすったりすると、これらの防錆加工被膜が剥離 して表面酸化の原因となるので注意が必要です。