連鎖販売取引(マルチ商法・ネットワークビジネス)
更新日:2021年7月7日
個人を販売員として勧誘し、さらにその個人に次の販売員の勧誘をさせるという形で販売組織を連鎖的に拡大して行う商品・サービス(役務)の取引を連鎖販売取引といいます。「人を紹介すると報酬が得られる」「人を紹介すると商品・サービスが安く購入できる」などと勧誘されて商品・サービスを購入した場合、特定商取引法(特商法)の規制の対象となり、クーリング・オフや中途解約ができます。
連鎖販売取引のクーリング・オフ
法定書面、または商品を受け取った日のどちらか遅い方から20日以内であれば、ハガキなどで通知を出すことによりクーリング・オフすることができます。クーリング・オフすると契約はなかったことになり、購入した商品は返品し支払ったお金は返金されます。損害賠償や違約金を支払う必要はありません。
連鎖販売取引の中途解約
組織の加入契約はいつでも解約できます。
購入した商品については、以下の条件をすべて満たせば返品できます。
また、中途解約に伴う解約料の上限が決められていて、契約締結などにかかる費用に加え、返品しない商品や受けた役務の代金などが含まれます。
商品の解除条件
- 入会後1年を経過していないこと
- 引渡しを受けてから90日を経過してない商品であること
- 商品を再販売していないこと
- 商品を使用又は消費していないこと(商品の販売を行ったものがその商品を使用又は消費させた場合を除く)
- 自らの責任で商品を滅失又は、き損していないこと
解約料の上限
契約の状態 | 上限金額 |
---|---|
商品の引渡し前 もしくは役務の提供前 |
契約締結及び履行のために通常要する費用 |
商品の引渡し後 | 契約締結及び履行のために通常要する費用と返品しない商品の価格、返品した商品に関して受け取った特定利益の合計 |
役務の提供開始後 | 契約締結及び履行のために通常要する費用と提供された役務の対価に相当する額の合計 |