以前購入した山林の売却を業者に勧められ、整備、測量、調査などの契約をしてしまった
更新日：2023年5月25日
原野・山林
原野商法
訪問販売
相談内容
数十年前に購入した山林を売却しないかと、業者から突然電話がかかってきた。このまま山林を残しておくと息子や娘に迷惑がかかるので、以前から売却を考えていた。よい機会だと思い来訪を要請した。業者が来訪し「大手事業者が二酸化炭素削減事業の一環で土地を買い集めているため、売ってほしい」とのことだった。売却のためには、整備と測量が必要であると言われ、調査費40万円を請求された。仕方がないと思い、契約して40万円を現金で支払った。
しかし、今日になり業者の話に不信感を持ったため解約したい。
しかし、今日になり業者の話に不信感を持ったため解約したい。
対処方法とアドバイス
電話で業者に来訪要請をして契約した場合は、クーリング・オフが適用されません。ただし、この事例のように、事前の電話の内容とは違う契約をさせられた場合は、契約書を受け取ってから８日以内であればクーリング・オフを主張できる可能性があります。
値上がりの見込みがほとんどないような原野などを、将来値上がりするかのように偽って販売する手口を原野商法といいます。過去にこうした被害に遭った人に、土地の売却話をもちかけ、さまざまな名目で費用を支払わせる二次被害の相談が寄せられています。
この事例のように土地を売却するための整備・測量など調査費用を支払ってしまうケースのほか、売却のための費用だと思っていたら、別の土地を購入したことになっており、手渡した金額は自分の土地と別の土地との差額だったというケースもあります。
売却する土地に価値があり、既に売却先が決まっているかのようなセールストークを行っている業者もいますが、説明に嘘がある可能性があります。宅地建物取引業の免許を持っていても安易に信用せず、注意しましょう。
原野商法の二次被害は、子どもに迷惑をかけたくないという消費者の気持ちに付け込んだものです。相続した土地を国が引き取る「相続土地国庫帰属制度」が利用できる場合もありますので（※一定の条件を満たす必要があります）、家族でよく話し合っておきましょう。
困ったときや迷ったときには、名古屋市消費生活センターにご相談ください。
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掲載した相談事例は、当時の法令や社会状況に基づいた内容となっています。同様の商品又はサービスに関するトラブルであっても、個々の契約等の状況や発生の時期等により、解決内容が異なる場合があります。
